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2007年3月11日 (日)

近鉄最後のローカル線を巡る

#いつもながら遅筆ですいません

 一つ前の続きです。

 明けて3月4日日曜日。予定では7時30分過ぎに豊橋を出発する新快速に乗る予定ではあるが少し早めに起床する。
 昨日夜に見つけておいたマクドへ向かうため豊橋駅のペデストリアンデッキを歩く。

 足元を見ると、

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 元・名鉄の780形。移籍してから1年余り、すっかり馴染んでいる。元気そうで何よりである。

 結局予定より30分早い7時04分の新快速で名古屋へ、関西本線の普通列車に乗り換え四日市駅で下車する。

 ホームの南側の端には伊勢鉄道のホームがある。降りるのは初めてだけ何とも殺風景な駅である。稼動状態にあるとはいえ貨物車両の少ないヤード、1面3線のホームがぽつんと複線の真ん中にある。
 駅舎も天井ばかり高く南側のテナントは撤退しているらしくがらんとしている。駅前もロータリーは広いが人は少ない。
 ここから近鉄の(近鉄)四日市駅へ向かってい歩いてゆく。両駅を結ぶ道路は広いがあまり活気がないように見える。
 歩くこと15分弱、近鉄四日市駅に到着したが駅そのものが近鉄百貨店の駅ビルと合体した大きな駅であり、周辺にも活気がある。
 四日市の中心は完全に近鉄の駅が中心なのがよくわかる。JRが快速みえを走らせスピードを謳ってもわざわざ市内中心部と微妙にずれたJR四日市駅まで行って乗ろうという人は少ないであろうことは容易に想像がつく。基本的に貨物中心のJR関西本線と旅客中心の近鉄名古屋線のスタイルの違いがよく出ているように思う。

 さてここからこの四日市を中心に残った近鉄の未乗路線を一気に片付ける。
 まずは湯の山温泉までの湯の山線。ホームは名古屋線のホームの端、5・6番線から出発する。かつては「湯の山温泉行」の特急が走っていたのだが現在では名古屋線直通の列車も無く、普通列車のみの運転となっている。

 ワンマン列車となっているが運賃箱は備え付けられておらずポストのような料金を放り込む窓だけが運転室扉にある。先頭には「恋結びの街 湯の山温泉」という折鶴のあしらわれたヘッドマークが取り付けられており湯の山線の列車であることをさりげなくアピールしている。

 列車は四日市の近郊から鈴鹿山脈を目指して走って行く。思ったよりも四日市の近郊というのが長く続き、イメージと裏腹に温泉行の列車、というよりも普通の都市近郊の輸送路線という性格が強いように思える。時間のこともあるのだろうがどんどん乗客は減ってゆき最後まで乗りとおした乗客はかなり少なかった。
 湯の山温泉駅に到着すると少ない乗客もバスなどに乗って散って行き、あっという間に静かになる。列車はすぐに折り返すが一本見送りそのあたりを歩いてみるが、いわゆる「温泉街」という感じとは程遠い。駅前に数軒の土産物屋があるが大きな旅館などは至近には見当たらず少しずれたところに駅があるようだった。

 駅に戻りみやげ物を抱えた温泉帰りと思しき乗客とともに四日市駅に戻る。

 次は北勢線亡き今(三岐鉄道に移管しただけど)、近鉄最後の特殊狭軌路線、内部線と八王子線に乗る。

#鉄ちゃんには言うまでも無いことだが特殊狭軌線とは線路と線路の間が762mmの路線。俗にナローゲージといわれたりもする。あ、上記の3路線と黒部峡谷鉄道も同ゲージ。

 歴史的な経緯から(もともと別会社の路線で合併で近鉄の路線になった)この2線のホームは名古屋線・湯の山線のホームとは場所が違う。

 一度改札を出て連絡通路を渡り階段を下りるとようやく名古屋線のガードしたに潜り込む様に設けられた専用ホームに到着。向かって左が内部線用の9番線、右が八王子線用の10番線である。

 ・・・・7・8番線はどこへ行ったんだ?

 ま、まぁそんな疑問は置いておこう。

 当初予定より前倒しになっており予定だと内部線が先になっていたのだが、八王子線の西日野行の方が先に来るのでそちらに乗る。

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 これが内部・八王子線用の車両。といっても北勢線の車両とほぼ共通。

 で、観察してみると中間車がなんだかものすごいんですが。

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(西日野駅にて撮影)

 明らかに前後の車両と製造時期が違う。というより窓の上下にウィンドシル・ヘッダーがあるというところから見ると相当古いはずである。先頭車は冷房化されているがさすがにコイツはどうにもならないようで非冷房のままである。

 特殊狭軌の車両達は近鉄の路線になる前にかなり無秩序に製造されたものが引き継がれて使われているという経緯があり、この車両も多分そういうものなのだろう。
 製造プレートがないか探してみるがそれらしきものが見当たらずいつ頃に製造された車両なのかわからなかった。

#この旧型車両(123号)はWikipediaによると1949年製だそうです。
 さりげなく京阪より物持ちのよい近鉄なのでした。

 吊り掛けモーターの重々しい音をさせながら車両は四日市駅を出発していく。
 日永(ひなが)駅で本線たる内部線から八王子線が分岐する。

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 見事な三角ホームを持つ駅だった。名鉄の吉良吉田駅を髣髴とさせる配線である。まぁあちらはカーブ側が本線だったからちょいと構造は異なるが。
 乗り換えはちゃんと考慮されており、内部側から来た乗客が西日野方面へすぐに隣のホームから乗り換えられるようになっている。

 日永を出て八王子線に入る。
 なんて事の無い住宅地と畑の間を走り間もなく次駅、かつ終着の西日野駅に到着。

 たった一駅、1.2キロの支線でえらく中途半端に見えるがそれもそのはず、かつてはこの先の八王子まで路線は通じていたのだ。水害の被害を受けこの先が廃止されてしまったためにこのような状態になっているそうである。 

駅前に出て形跡が残っていないかと思って周囲を見回してみるものの駅前には自転車が大量に置かれ、その先も道路と川が有り全くそれらしきものは発見できなかった。

 折り返しの列車に乗り日永で降りる。間もなく四日市方から内部行の列車がやってくる。意外にも西日野から内部方面へ乗り換える乗客は多い。結構気軽に住民の足として利用はされているようである。

 列車は途中対向列車と行き違いながら終点内部駅へ。あ、よみかたは「うつべ」です。「うちべ」ではないので要注意(笑)。

 列車内の地図を見ていると鈴鹿線の平田町駅へ抜けるバスがあるように書いてあったので駅員さんに尋ねてみるとバス停の場所は教えてもらったが路線の詳細はわからないので見て欲しいということなので行ってみる。

 三重交通のバス停が駅前すぐにあり、確かに平田町駅へ向かうバスが記されている。
 毎時52分、ということなので時計を見ると丸々30分は待たないといけないようだ。更に緊急道路工事のためにバスが遅れる可能性が高いとわざわざ書いてある。
 ちょっと悩んだが当初予定通り四日市・伊勢若松経由で平田町を目指す事にする。

 出発まで少し間があるのでホームでボーっとする。この駅は内部・八王子両線の車庫となっている。

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 しかしこの塗装ってどう考えても近鉄の色じゃないよねぇ・・・。

 近鉄四日市駅に戻る。列車を降りてダッシュで名古屋線ホームへ向かう。

 宇治山田行への急行列車の出発までわずか4分ほど。必死に走ってぎりぎりセーフ。
 というかそっち方向への乗客の流動がよっぽど少ないんだろうなぁ・・・。

 ロング/クロスシート併用可能なツイングルシートL/Cカーに揺られあっという間に鈴鹿線の乗換駅、伊勢若松駅に到着。駅自体は周りに何も無い田舎の駅だが、待っていた平田町行の列車には意外なほど乗客は多かった。

 出発してしばらく行くと伊勢鉄道線と立体交差して中心駅、鈴鹿市駅に到着。ここで多くの乗客が降りてゆく。間もなく終着、平田町駅に到着。

 ここ平田町駅にて近畿日本鉄道完乗と同時に大手私鉄路線を全て完乗!!

 まぁ、残された路線は少ないが辺境に残しまくっているのでまだまだ苦悩は続くわけだが(笑)。

 これで本日の予定は終了。あとは名古屋から京都へ戻るのみである。

 近鉄で四日市に戻ってJRに乗り換えるのも面倒くさい。鈴鹿市駅から伊勢鉄道鈴鹿駅へ徒歩連絡する。両駅は直接乗り換えできるわけではないが距離は1キロ強、何とかなる。

 鈴鹿市駅で下車、急いで裏道を歩きどうにか15分ほどで鈴鹿駅に到着。件の駅は市内中心部からは全く外れたところにぽつんとあった。
 妙にくたびれた高架駅である。窓口で18きっぷを持っている旨を告げ、河原田駅までの切符を求めると硬券だった。

 ホームに上がる。3月の上旬とは思えないような爽やかな風が吹き抜けていった。

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